桜並木は、ぼくらとは反対にますます元気いっぱいだった。
真夏の日差しをぐんぐんすいこんで、葉っぱをわさわさ広げている。
ミーンミーンなくセミの声で、公園の正午の鐘の音も聞こえないくらいだ。

コンクリートの地面には、桜並木の葉の影が
怖いくらいくっきりと、うかびあがっていた。



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