「いくらやっても練習し始めの頃のように目に見えて進歩しない。
いや、練習すればするほど立てないような気がしてくる。
こんなことをしてて、本当に立てるようになるんだろうか?」

「おじいさん・・・。
どうして、そんな言葉!?」

「はっはっはっ・・・。
何を習っても、そういうときがあるものだよ。
クララ、お前は本当にフランクフルトヘ帰りたいのか?
いやいや、クララがそんなことを考えるはずがない。
クララはそんな弱虫じゃない。
クララは立ちたいんだ。
立ちたいからこそ、なかなか思うようにいかなくて
泣いたり怒ったりするんだ。」


(アルプスの少女ハイジ 第50話「立ってごらん」より)



努力してもなかなかうまくいかないとき、思うように結果が出ないとき、この言葉をいつも思い出してしまいます。
「何を習ってもそういうときがあるってハイジのおじいさんも言ってたっけ・・・。よし、もう少しやってみよう。」
なんて思ったりします。
うまくいかない辛さからフランクフルトに帰りたいと言うクララ。でも、それはクララの本心ではない。
立ちたいという思いが強いからこそ、帰りたいと言ってしまうんだというクララの心理を、おじいさんはピタリと言い当てています。
クララの足は必ず立てる、だからいつ立てるかなんてどうでもいいじゃないかというおじいさんの言葉が
早く立てるようになりたい、ならなくてはと焦るクララを助け、勇気づけます。





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